本年5月初めのある日の事でした。このところお腹に力を入れるとなんだか圧迫感があるなと思い、
入浴時に下腹部を見たら、右の鼠径部がポッコリと盛り上がっていました。
私は5年前の10月に左の鼠経ヘルニアの手術をしていたので「あれ~、こんどは右か」とがっかりしました。鼠経ヘルニアとはお腹の筋肉の壁が弱まり、そこから腸がはみ出してしまう病気です。
お医者さんのお話では、左側を手術により補強すると、右側に負担が掛かり、結局両側ともヘルニアになることが多いとのことでした。
5月28日に大和市立病院に入院しました。看護婦さんが来て、おへその掃除をしてくださいました。今回はお腹を切開せずに、おへそから内視鏡を入れて手術をするとのことでした。
また、今回は看護学校の女子学生さんが研修にきているので、私の手術からその後の処置の際に立ち会わせてほしいとのことだったので、快く承諾させていただきました。
翌日29日の午前8時45分に手術開始です。
立ち合いに来てくれた妻に「行ってきます!」と声を掛けて看護婦さんと手術室に向かいました。
分厚い自動ドアを何度か通り過ぎると手術室です。
左手に付けたリストバンドを見せて、自分の名前を言いました。手術室では数人の看護師さんや先生方が忙しく準備をしています。手術台に横たわるとホントに逃げ出したい気持ちに襲われました。
酸素マスクを付けられて、腕から麻酔薬を投与されました。
こんな時だけ「神様、お守りください」とお祈りしながら眠りに落ちました。
「星さ~ん、起きてくださ~い」と声を掛けられて目が覚めました。
移動式のベッドで病室まで運ばれて妻と再会しました。
前回もそうでしたが、今回も尿道におしっこを排出するためのカテーテルを入れられていたので、
一晩中あおむけのまま動けませんでした。寝返りを打つことができないと腰が痛くてたまらなくなります。そのうちに胃がムカムカと気持ち悪くなってきました。
翌日の朝、看護婦さんが来てくださり、カテーテルを抜いてくださいましたが、研修中の女子学生さんも立ち会っているのでなんとも恥ずかしかったです。
しかしながら胃のムカムカが酷くて朝食も昼食も食べることができませんでした。
午後になり、執刀してくださった先生が巡回にきてくださいました。
先生「食事ができないようだと退院は難しいですね~」
私「夕食はなんとか食べられそうです」
先生「それでは、今日の夕食と明日の朝食の様子を見てから考えましょう」
その日の夕食はまだ胃のむかつきはありましたが、必死で食べました。食べきれなかったおかずはビニール袋に入れてゴミ箱の奥に隠しました。良くないことですが、背に腹はかえられません!
翌朝は体調も良く朝ごはんは美味しくいただけました。
午前11時に無事退院となり、妻の運転する車で帰宅いたしました。
2匹の猫ちゃんが出迎えてくれました。
やっぱり自宅が一番です!(笑)。